社会福祉法人の監査

平成28年9月26日に厚生労働省の社会保障審議会福祉部会より、「社会福祉法等の一部を改正する法律の施行に伴う主な政省令事項について(案)」が公表されました。この中で会計監査人の設置義務法人の範囲について、具体的な案が示されています。
「社会福祉法等の一部を改正する法律」(平成28 年法律第21 号)においては、一定の事業規模を超える法人に対して、会計監査人による監査を義務付けることとされました。
この一定の事業規模については、社会保障審議会福祉部会報告書(平成27年2月12日)において、収益が10億円以上の法人又は負債が20億円以上の法人とすることが適当とされています。

しかし、会計監査人の導入については、選任までに、予備調査を含め、一定の期間が必要となります。また、監査を受ける社会福祉法人においても、監査を実施する公認会計士等においても、会計監査人制度・社会福祉法人制度等への理解及び態勢整備等の準備が必要となります。このような状況を踏まえ、会計監査人制度を円滑に導入し、より多くの社会福祉法人に安定的に根付かせていくために、段階的に制度を導入する案が示されたようです。具体的には、以下のとおり段階的に対象範囲を拡大する案が示されています。

・平成29年度、平成30年度は、収益30億円を超える法人又は負債60億円を超える法人

・平成31年度、平成32年度は、収益20億円を超える法人又は負債40億円を超える法人

・平成33年度以降は、収益10億円を超える法人又は負債20億円を超える法人

ただし、段階施行の具体的な時期及び基準については、平成29年度以降の会計監査の実施状況等を踏まえ、必要に応じて見直しを検討するとされています。

なお、上記の収益とは、最終会計年度に係る経常的な収益の額として厚生労働省令で定めるところにより計算した額(法人単位事業活動計算書のサービス活動収益計の項目に計上した額)のことです。また、負債とは、最終会計年度に係る法人単位貸借対照表の負債の部に計上した額の合計額のことです。

今回、公表された政省令案は、今後パブリックコメントを行い、平成28年10月下旬から11月を目途に公布される予定です。

より詳しいことは、第19回社会保障審議会福祉部会 資料(厚生労働省のwebサイト)をご覧ください。